太陽光発電の仕組と原理

太陽光発電は太陽電池と呼ばれる発電装置により発電するシステムです。

この発電は地下資源などによる火力発電などのようにCO2を排出しませんし、また太陽光というエネルギー源は無尽蔵にありますから、まさにクリーンで理想的な自然エネルギーによる発電であると言えます。

では、この発電の元となる太陽電池はどのようにして電気をつくり出すのでしょうか?

その仕組と原理について見ていくことにしましょう。

なぜ太陽電池に光を当てると電気が生まれるのか?

意外に思われるかもしれませんが、太陽電池に限らず光は他の物質に当たると電気が生まれます。

例えば木に当たっても生まれます。

光が物質に当たると必ず電子が飛び出す現象があり、これを物理学では「光電効果」と呼びます。

ただ飛び出した電子だけでは発電はできません。

飛び出した電子を太陽電池が集めて電流というひとつの流れにまとめる役目を果たします。

電気が生まれるのは太陽電池に2つの異なった半導体があるためです。そして太陽電池はふたつの異なった半導体の組み合わせです。

これら2つの半導体にはエネルギーの差(電位差)があります。

この電位差には傾斜がありますから集まった電子がコロコロと転がるように下の半導体に流れるのです。

この流れである電流を取り出すことで発電を行っているのです。

3つのポイントで決まる太陽電池の性能

太陽光発電の普及に伴って、最近ではその性能もグングン上がってきており発電コストが以前に比べると格段に下がってきています。

太陽電池の性能には大きく分けて3つのポイントがあります。

その3つとは次のようなものです。

<ポイント1・光をよく吸収すること>
光を吸収するためにはできるだけ光を反射しないようにすることです。したがって明るくなくて暗く見えることがポイントです。
<ポイント2・電子をすばやく分離すること>
すばやく分離するためには、プラスとマイナスの電荷をなるべく速く物理的に引き上げてやることです。
<ポイント3・電気を上手く取り出すこと>
半導体の構造のクオリティを上げて、エネルギーの場を整えることによって電子の流れを良くします。

これらの技術分野は近年急速に進化しており、今後も発電効率がどんどん下がり、2030年くらいには、従来の火力発電などの発電コストを下回ると考えられています。